父親である博士から超人力を授けられた少女と同じく能力を高められた犬、アレキサンダー。
7年の潜伏期間を経て、再び彼女達を追う組織との攻防の中で目覚めていく自我。
戦いの果てにあるものは。

偏りすぎた読書傾向ゆえ、新しい作家さんになかなか手を出せない悪癖のため、初恩田作品です。
読み始めてからいくつかのレビューを読んでしまいまして(笑)
結末に対してのご不満がちらほら。
それってどんな結末なのかと思ったら、なるほど(苦笑)
でも個人的にはこういう結末は嫌いではないです。結末は(^^;)

完全に私の趣向や期待に添った(または反した)文章ならともかく、読み手に想像させる部分を残した話もいいと思うのです。
SFやホラーの香りのある作品で、あまりにも具体的に結末つけられると逆に興醒めすることありませんか?
日常的すぎるオチはちょっとなあ・・・
もちろん、いくらそういうジャンルだからって非日常的すぎるのも問題なんだけど。
どっちにしろバランスの問題かしら。

そんなわけで結末はいいのですが中途が・・・。
「この設定、好きなのに。もちっと掘ってほしいなあ」
という感じでございました。

アニメ、ワンピース劇場版7作目。

個人的にはギャグが多すぎてちょっと・・・。
ワンピースに期待する泣いて笑って!部分が少なかったような。
ゲストの稲垣吾郎ちゃんとキャラの声は合ってると思うんですけどねぇ。
前作もイマイチだったんだよなー。
なんでだろ。絵のせいもあるでしょうか。
好きという人も多いけど私は6作目、7作目の絵は苦手。
アニメなだけに苦しかった。

このアニメを見始めたきっかけは「ER」を見始めたのと同じ理由(笑)
テレビから入って気がつけば原作も揃えてました。
それぞれに過去がある少年達が、ただひたすら前に向かって進んでいく話です。
言ってみればそれだけ。
でも「それだけ」の中には様々な出会いと別れと葛藤と喜びがあるのです。
個性的なキャラ達と詳細に張られた伏線に作者の上手さを感じます。

親が子どもに見せたいアニメの上位に入ってるらしいこの漫画、大人でも十分に楽しめます。
いや、むしろ大人だからこそ感じ入る部分が多いのではないかと思います。

王道なのです。
貧乏な人達がいて、一生懸命生きていて、しょーもな・・・って奴も大事な何かに気がついて。
お金じゃなくて、心なのよ、と。
王道がなぜ王道になるかといえば、それが心地良いと感じる人が多いからではないでしょうか。
私ももちろん好きです(笑)

全体のストーリーはとてもありきたり。
先がほとんど見える展開の連続。
少々裏切ってくれるのは、赤の他人の家でなければ居所がない少年の無垢さくらい。
それでも、やっぱりああ、いいなと思えてしまう。
小さい頃に浅草下町で育った私の家には、すでにテレビは普通にあったけれど、この映画には何処か懐かしさを感じます。
たぶんあの雰囲気はリアリティある風景ではなく、みんなが心の中に持っている、当時へのイメージへの懐かしさなのでしょう。
だからこそ鮮やかで、柔らかく、温かい。
憧れまでも含んだその世界で、感情のままに泣いたり笑ったりする登場人物に近いようで遠い自分を見つけて、むしょうに切なくなってみたり。

いい映画でした。